プレミアムプラン

「自分」に贈るインタビュー

『このひより』運営チームの染谷です。
事例紹介では、サービスを利用いただいた方々の反応や、実際のインタビューや本の様子をお届けしていきます。
今回ご紹介するのは、ご自身への贈り物としてご依頼いただいた事例です。
あくまで一つのギフトの形としてお読みいただきながら、「自分だったら、こんな場面で贈りたいな」とイメージを膨らませていただければうれしいなと思っています。

贈り手さま/語り手さまのご紹介

「60歳の節目に人生を振り返りたい。そういう時にも『このひより』は使えますか?」

そんなご相談をくださったのは、神奈川県に暮らす唯吏子さん。自分への贈り物として、このひよりをお選びいただきました。

私たちがこれまで作ってきた本は「出産」「結婚」「退職」など、ある1日に繋がるテーマのものが多く、今回のようなご依頼は初めてのこと。どのような形だとご希望に沿えるか、まずはオンラインの打ち合わせをしました。その上で、今回は特定のテーマに限定せず、唯吏子さんが歩まれてきた人生をゆっくりと一緒に振り返ることが大切だと考え、ちょうどリリースを検討していたプレミアムプランでの制作とさせていただきました。

インタビュー当日の様子

プレミアムプランでは、2日間のインタビューを行います。場所は、語り手様とのご相談のなかで「リラックスできる場所がいい」と、今回はご自宅でお話をお聞かせいただきました。

インタビューの1日目は、幼少期の思い出からはじまり、生い立ちや成人期、好きだったことや、ご友人との思い出などを伺いました。中学生の頃から好きだというアーティストのエピソードでは、聞き手もファンになってしまいそうなほど、目を輝かしてお話くださる場面も。穏やかな日差しが揺れるお部屋の中で、唯吏子さんご自身のことをひとつずつ教えていただきました。

2日目は、唯吏子さんのふたりのお子さん、麻菜さんと朋さんもご同席。ご家族が見守る中で、子育てやお仕事のお話などを伺いました。唯吏子さんの記憶をきっかけに「懐かしいね」「そういえばあのとき……」など、それぞれの視点も加わって思い出が彩られていく様子が印象的でした。またせっかくの機会なので、「母」と「子」それぞれの想いも語っていただきました。

2日間のインタビューが終わった後には、唯吏子さんがこの日のために出してくださっていた写真アルバムをみんなで見る時間も。帰りがけに、咲きはじめの桜の木の下で“この日”のご家族写真を撮らせていただきました。

できあがった本

お伺いしたお話をもとに、年代ごとの特徴的な出来事で章をわけて、1冊の本に。幼少期、大好きなアーティストと出会った10代、仕事も休日も楽しんだ20代、お子さんが生まれた30代、子育てやお仕事に打ち込んだ40代、50代、そして今――。人生で起こった出来事に、どのような気持ちで向き合ってこられたのかを、可能な限り残しました。

例えば、人生の中で大変な時期に、介護の資格取得に励んだ日々のこと。

介護の業界って、人相手だから遅刻や早退、許されないでしょ。だから講習も厳しくて、1日でも欠席したらダメだっていう決まり。それなのに、始まる前日に体調を崩しちゃって。起き上がるのもやっとだったんだけど、とにかく「絶対に行かなきゃいけない」と思って行ったよ。

 そこからは、もう必死に通ってたんだよね。そうしたらさ、毎日向かううちに不思議とどんどん元気になっていったんだ。土手を自転車で行くんだけど。もう走っていると、ぐんぐん元気になっていくのが、自分でわかるくらい。やっぱり楽しかったんだよねえ。

−−第5章 風を切りながら、ぐんぐんと前へ

また、ご家族が同席した2日目のインタビューの一部は、対話形式でその日の温度感を残しました。終始、三姉妹のように楽しくお話されていたみなさんですが、お互いへの想いを語っていただいたときには、涙で言葉が詰まる場面も。

 えー、なんだろう……。ぱっと綺麗な言葉はでてこないけど、味方でいてくれる人かな。家族のことを一番考えてくれてるから「絶対的な味方がいる」っていう安心感があった。

唯吏子 ええ、本当?

 自分が選んだ人生を、絶対に肯定してくれるだろうなって思う。それから、自分が選ぶときには、お母さんが悲しいこと、嫌だなって思うことはしないように、っていうのはいつもある。存在としては、すごく頼りにしてます。やさしい、本当に。

−−“第6章 60代それぞれの〝母〟の姿

唯吏子さんはインタビューの中で、周囲の方への尊敬や感謝を口にされていました。そして、お子さんたちからは「肯定してくれるお母さんがいるからこそ、いろんなことに挑戦できる」というお話も。

人を信じて見守る姿、その根底にある逆境を乗り越えてこられた底力、2日間で感じた書ききれないほどの唯吏子さんの魅力を、ひとつでも多くお届けできるように言葉を本に詰め込みました。

60年という大切な節目の一冊をこのひよりにお任せいただき、ありがとうございました。唯吏子さんと大切なご家族の進む道が、これからも素敵な思い出で溢れますように。

贈り手さま/語り手さまより

贈り手:唯吏子さま

人生を振り返って、自分では気がつかなかった発見もあり驚きました。自分はこのままでいいのか自信をなくしていたけれど、そういう時はまた読み返してみようと思います。インタビュー前や原稿の確認のときも、都度相談できたことは安心感が大きかったです。聞き手の方がやさしく問いかけてくださり、温かい気持ちでどんどん話せました。
インタビューでとても良い時間を過ごせたことが本当に嬉しく、本を残せたことと同じくらい、その時間が持てたことが尊かったです。娘たちと話すことができたのもよかったです。ありがとうございました。

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